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慢性腎不全の治療・薬

薬物治療、食事療法、血液透析療法の3つ


慢性腎不全は完治を目指すのが難しいため、治療は腎不全の進行を予防する目的で行われます。
治療法には、主に病状にあわせた薬物療法、食事療法、運動療法、透析療法などが行われます。どの治療法が用いられるかは、患者の状態によって異なります。軽症の場合は、薬物治療と食事療法、重症の場合は透析療法が行われるのが一般的です。

治療法 内容
薬物療法 薬腎臓に負担をかける高血圧を抑える薬や、むくみや血圧安定に効果のある利尿剤、その他経口吸着剤や活性型ビタミンD、カリウム吸着薬、重炭酸ナトリウム、リン吸着薬、エリスロポエチン製剤などが使用されます。どの薬が使用されるかは、患者の状態にあわせて決定されます。
食事療法 食事減塩、低たんぱく、高エネルギーの食事をとるようにします。水分は症状の応じて増やしたり減らしたりします。
また、カリウムとリンの制限も重要です。カリウムは過剰摂取すると不整脈の危険がありますので、摂取量を調整する必要があります。リンは過剰摂取がかゆみや骨粗しょう症の原因となりますので制限が必要です。
血液透析療法 血液
腎不全になると血液中に毒素がたまって尿毒症(放っておくと命にかかわります)を起こす危険性があります。それを回避するために行われる治療です。基本的には、一度透析をはじめたら腎移植を受けない限り透析は続けます。
透析のタイミングはさまざまですが、末期の腎不全では原則として透析が行われます(子供や高齢者、心臓病の既往歴がある人は早い段階で行う)。透析をしていても食事療法は必要なのでご注意ください。
透析療法には、血液透析と腹膜透析があります。
  • 血液透析
    血液を腕の血管から吸い上げて、体外の機械(人工腎臓)にながし、そこで血液中の老廃物や余分な水分をろ過します。この方法行う場合は、自前に腕にシャントと呼ばれる血液の出入り口をつくる手術をします。
    血液透析は1回4~5時間かかります(透析量を目安にするので時間は明確にはさまざまです)。通常週3回ほど行います。
    なお、透析中や透析後には、合併症が起こることがあります。主なものには頭痛やだるさ(急激な老廃物除去が原因)、低血圧、けいれん(水分減少が原因)、痛み(針が原因)、かゆみなどがあります。こうした症状がでればすぐにスタッフに申し出ましょう。
  • 腹膜透析(CAPD)
    患者のおなかの腹膜に腎臓のろ過機能を代行させる方法です。血液透析とはちがい、自宅で行うことができます。さらに血液透析よりも、尿毒症の毒素を速くだすことができること、速度がゆるやかなため服査証が少ないこと、シャントなどの手術を必要しないことなどが利点として挙げられています。ただ、腹膜炎になりやすい、たんぱくが排液に出てしまうので低栄養素になりやすいという欠点があります。もっと深刻なのは被嚢性腹膜硬化症の合併です。これがおこると透析がうまくできなくなり、腸閉塞や敗血症を引き起こす危険があります。このような欠点があるため、現在では腹膜透析は一定期間で打ち切り、血液透析に移行するのが主流です。
    なお、腹膜透析を行うには、腹膜が透析膜として十分にはたらくことが条件になります。
    腹膜透析では、手術でおなかに穴をあけて細い管を設置します。透析の際は、透析液を入れたバッグをチューブにつなぎ、安静な状態でおなかの管に注入します。数時間後、透析液をおなかの下の位置にもってきて、透析液をおなかから排泄させます。その作業によって血液や水分がろ過されます。
腎移植 腎移植は、健康な腎臓を他者から提供してもらい、移植する方法です。移植の方法には血縁者から腎臓を提供してもらう「生体腎移植」と亡くなった人から提供してもらう「死体腎移植」の2つのタイプがあります。腎臓は1つでも機能すれば生命を維持できますので生体腎移植でも問題ありません。移植の条件としては、血液型やHLA抗原(白血球に含まれる抗原の一種)の型が一致することです。

透析に伴う合併症

透析を長く続けると、さまざまな合併症が起こることがあります。代表的には、感染症、貧血、副甲状腺機能亢進症、心不全、高血圧、不整脈、狭心症、心筋梗塞、皮膚のかゆみ、骨や関節の障害、腎癌などがあります。これらのものは、体重管理や食事管理で防ぐことができるものもあります。医師の指導に従って、検査を受けるようにしましょう。

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